ゆうがくの郷は、愛荘町にある、図書館と、びん細工手まりを紹介する資料館の複合文化施設です。この文化施設の一年半に及ぶ設計監理(図面通りに工事が完成するように指導すること)に携わりました。
図書館は、天井が高くて広い開架室と、落ち着いて静かにくつろげる読書スペースで構成されています。開架室の天井は、弓状の梁を、弦に見立てた棒材(tight- bar)で締め付けて、強度を発現させています。クレーンで据え付けて、棒材を締め付けて形を整える工程は、失敗の無いように十分な準備をして臨みました。
読書スペースは、暖かみを出すため木材を多用していますが、建具、枠、本棚と、違う工程で製作される部材が不協和音を出さないように、木目、塗装の色、目地の食い違いなどに非常に気を使って監理をしました。
資料館は、旧愛知川町域に伝わる伝承工芸品“びん細工手まり”の展示や、歴史や製作工程、地域の歴史や自然、文化に関する解説をしています。