まちづくり

湘南なぎさデザインガイドライン

神奈川県湘南海岸 / 1987〜1990年
ガイドライン策定・基本設計に担当者として参加

この当時、神奈川県と藤沢市、平塚市、茅ヶ崎市、大磯町で推進した「湘南なぎさプラン」では多くの道路・公園・海浜などの整備が予定されていました。

これらの公共事業や、景観上重要な民間施設等は、地域のイメージをつくる大切な景観要素という認識があり、「湘南のイメージ」を具体化するためのガイドラインや、効果的な推進方法の策定が必要でした。

このガイドライン策定、および景観分析・メンテナンス方法の分析など一連の検討作業に携わりました。策定作業は学識経験者および関係行政により構成される委員会により最終的な判断がなされるため委員会への説明・助言などを含めた委員会運営を行いました。

また、ガイドラインのリーディングプロジェクトとして、国道134号江の島入口付近にデザインモデルとなる道路整備事業を導入することになり、この基本設計についても携わりました。

 

完成したガイドラインの内容、ガイドラインは行政の担当者や大規模民間開発事業者などに配布され、各計画・設計のデザイン手引書として利用されました。

ガイドライン(指針)は場所ごとに景観に対する考え方を示し(左下)、書く景観要素ごとに参照すべき指針(右下)を指示するように構成しました。

照明器具の指針

指針をもとに照明を中心として、さまざまな道路施設のデザイン案を作成し基本設計を行ないました。湘南が人々を引き付ける魅力の根源が「あやうさ」であると想定してデザインを進めました。

植栽の指針

湘南のイメージにふさわしく、気候風土に適応し、低メンテナンス、という条件を満たす植栽を提案しています。

ガイドラインのリーディングプロジェクトとして、国道134号江の島入口交差点付近でモデルとなる道路整備が行われました。この整備の基本設計を行ないました。

ガイドラインによりデザインされた湘南地域の施設。シンプルで明るく、開放的なイメージの景観がつくられました。